大学生活最後の夏を満喫するために、私と亮太のふたりはキャンプに来ていた。

「いい天気だね!」

キャンプ場ではすでに他のグループがテントを立てたり、火を起こしたりしていて活気がある。

空はよく晴れていて近くの川で川遊びをしている子供たちの歓声も聞こえてきた。

「キャンプ日和になったよなぁ」
ワゴン車から荷物を次々と下ろしながら涼介が言う。

私は荷物をひとつひとつ確認しながら頷いた。
「これが食料?」

涼介がワゴン車から下ろした荷物の中には大きなクーラーボックスがふたつあり、私は目を丸くした。