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隠し味の入った野菜炒めは洗っていない不潔なお皿に盛り付けられてB男の前に出された。

「おぉ、これこれ! この味だよ!」
B男はよろこんでそれをパクパク食べる。

A子と母親は微笑んでそれを見つめた。
『この毒はジワジワ何年もかけて蝕んでいくの。B男に殴られた日には使いなさい』

そう言って手渡された塩のビンをA子はギュッと握りしめたのだった。