本気で感動してそう伝えると、色白の涼子の顔に赤みがさした。
どうやら照れているみたいだ。

「そんなに褒められるともっと見てもらいたくなっちゃう」
「え、もしかしてまだあるの?」

聞くと涼子は頷いて部屋の奥へと進んでいく。
私もその後に続いた。

この部屋だけでもすごい量の刺繍があるのに、部屋の奥にはもっと作品が眠っているようだ。

ドキドキしながらついていくと、涼子が次の扉を開いた。
そこは真っ暗で、電気もつけずに中へ入っていく。

「電気はつけないの?」
なにも見えない暗闇だ。