さくらの花に、愛を込めて。

透き通るような白い肌。
いつもなら、ほんのりとピンク色をしている頬が
今は真っ白です。
そして、あの美しいピンク色をしていたさくら姫の髪の毛も
真っ白になっていました。

ソラ「さくら姫っ……」

ソラ王子は、青い瞳に涙をいっぱいに浮かべ、
さくら姫の名前を呼び、抱きしめます。

しかし、さくら姫は、呼吸をしていませんでした。
彼女の心臓の音も聞こえてきません。

ソラ「……あなたを失ったら、……これから私はどう生きていけば……」



__そのとき、



シュルルッ……


すっかり花の色がピンク色になったあのサクラの木から、
さくら姫に向かって、ゆっくりと枝が伸びてきました。


そして、

ピトッ…


先ほど、枝が貫いた傷口に優しく触れました。


スゥゥゥッ………


木の枝を伝って、まばゆい光の束が、
さくら姫のなかに入り込んでいきます。


そして、さくら姫の首にかかった黄金のペンダントが、
心臓の場所へと、光りながら取り込まれていきました。






……ックン…


ドクンッ……



ソラ「…!」


そのとき、ソラ王子は、
たしかにさくら姫の心臓の音を聞いたのです。


ドクン、ドクン、ドクン………


そして、


パチッ……


さくら「………ソラ、王子…?」


さくら姫が、目を覚ましました。


ソラ王子は、目の前で起きた奇跡に、
ただただ涙を流しました。

ソラ「さくら姫………無事でよかった……」


そして、さくら姫を、思いっきり抱きしめました。