さくらの花に、愛を込めて。

するとまたもやソラ王子は目を見開いて驚き、
こうつぶやきました。

__ボソッ


ソラ「我が一族以外にも、この木が見える者がいるなんて…」


そして、ソラ王子は、腰の剣にかけた手を下ろし、


ソラ「…気が変わりました。ここで見たことは他言ぜず、もう二度とここに近づかないでください。」


そう言い残すと、
草木のおくに消えていきました。



__ドサッ


さくら姫「……」


緊張の糸が急に切れ、
さくら姫は思わずその場に倒れこみました。


そしてしばらくして顔を上げると
また再び驚きました。

なぜなら、
先ほど見ていた、木、そしてガゼボが
なくなっていたからです。


さくら「…どういうこと…?」


マリー「…あ!!さくら姫様!!どこに行っていたんですか…?!」


息を切らして走ってくるマリー。

さくら「どこって、…この庭の奥にあるガゼボへ…」

マリー「庭のガゼボ…?そんなもの、この庭にはなかったはずですが…」

さくら「え…」

マリー「いくら探してもお姿が見えなくて、びっくりしました…どこに行っておられたんですか…?とにかく何もなくてよかったです…。さぁ、お茶にしましょう。」


さくら「えぇ……」


”ずっとここにいたのだけれど…”
その言葉を飲み込んで、
さくら姫はマリーとともに、その場を離れたのでした。