「とにかく服を……」
立ち上がると、今まで体験したことがないような体の軋みを感じた。子供のようによちよちと小股で歩き、クローゼットから一番着やすそうなワンピースを取り出してなんとか身に着ける。そうこうするうちに、トントントンとドアをノックする音がした。
「リーゼロッテ様。朝のご準備に参りました」
「は、はいっ!」
リーゼロッテはピシッと背筋を伸ばし、大きな声で返事をする。
ドアを開けて入ってきたのはアイリスだ。アイリスはリーゼロッテが既に起きて着替えまで済ませていることに不思議そうな顔をした。
「今朝は随分お早いのですね」
「ええ、ちょっと」
何も疚しいことをしているわけでもないのに後ろめたく感じてしまうのはなぜだろう。アイリスは顔を洗うためのお湯とタオルを用意し終えると、寝室へと向かう。
「あら? リーゼロッテ様、月のものの乱れですか?」
「ち、違うの」
「では、どこかお怪我を?」
「え?」
アイリスに心配そうに聞かれ、リーゼロッテは口ごもる。
「実は、昨晩旦那様が──」
その瞬間、アイリスの表情がパッと明るくなる。
立ち上がると、今まで体験したことがないような体の軋みを感じた。子供のようによちよちと小股で歩き、クローゼットから一番着やすそうなワンピースを取り出してなんとか身に着ける。そうこうするうちに、トントントンとドアをノックする音がした。
「リーゼロッテ様。朝のご準備に参りました」
「は、はいっ!」
リーゼロッテはピシッと背筋を伸ばし、大きな声で返事をする。
ドアを開けて入ってきたのはアイリスだ。アイリスはリーゼロッテが既に起きて着替えまで済ませていることに不思議そうな顔をした。
「今朝は随分お早いのですね」
「ええ、ちょっと」
何も疚しいことをしているわけでもないのに後ろめたく感じてしまうのはなぜだろう。アイリスは顔を洗うためのお湯とタオルを用意し終えると、寝室へと向かう。
「あら? リーゼロッテ様、月のものの乱れですか?」
「ち、違うの」
「では、どこかお怪我を?」
「え?」
アイリスに心配そうに聞かれ、リーゼロッテは口ごもる。
「実は、昨晩旦那様が──」
その瞬間、アイリスの表情がパッと明るくなる。



