バレンタインと恋の魔法

「…孤独だった俺に寄り添ってくれて、居場所をくれた人たちだ」



その一言で、先輩がどんなにあの三人を大好きなのかが伝わってきた。


だから多分これは…嬉しがっている時の表情だ。



「先輩。今日のお昼一緒に食べませんか?」


「…は?」


「いいじゃないですか。もっと話聞きたいですし」



もっといろんな顔をする先輩が見たかった。


いつもどんなことを思って、どんなことが嬉しいのか知りたかった。



それから二日に一度は先輩とお昼を食べたり朝一緒に登校する日々が続き、あのカフェにもたまに寄るようになった。


そんな日々を過ごしていくうちに、先輩とも徐々にだけど距離が近くなってきた気がしていた。



二月に入った頃だった。少し異変を感じるようになったのは。



「あ、いっけない!ノート返却しとけって言われてたんだった」



翠と机をくっつけてお昼ご飯を食べている途中で、教壇の上に積み重なっているノートが目についた。



「私も半分手伝うよ」


「ありがとう、翠ー!ぱっぱと終わらせちゃお」