バレンタインと恋の魔法

だからずっとこの想いだって伝えられないままでいる。


振られるくらいなら幼なじみのままでいいから。



十歳の差なんてそんな簡単に埋められないよ…。


私が流くんと同い年やせめて一、二歳差だったら、どんなによかったんだろう。



「…ら。咲良?」


「…え?」



ハッと我に返ると、もう流くんの友達はいなくて、前に座る流くんが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。



「どうかした?ぼーとして」


「あ、ううん、なんでもない。次何乗ろっかなって考えてただけ」



慌てて明るく笑う。


今更こんなことで落ち込んでいても仕方がない。


今は流くんとのデートを楽しむことだけ考えていよう。



「そろそろ観覧車乗る?もうすぐ閉園時間だし」



一通り乗り物を回った頃には、すっかり空は暗くなっていた。


流くんと観覧車の列に並ぶ。閉園時間が近いからか、十分くらいですぐに乗れた。