バレンタインと恋の魔法

突然大きな声でこっちを指差してきた男の人に、びくっと反応してしまう。



「うっわ、久しぶりだなー!卒業式以来だから、四年ぶりとか?」


「久しぶりだね。何してるの?」



どうやら流くんの大学時代の友達のようだ。



「俺は彼女と来てんだよ。あっちの方で待たせてる。流星は…」



ちらりと私を見た男の人と目が合う。


彼女?とか言われたらどうしよう…。気まずいな…。



「妹と来てんの?あれ、でも流星って妹とかいたっけ?」



予想していたこととは全然違うことを言われ、頭を強く殴られたかのようなショックを受ける。



…そっか。周りから私たちはただの兄妹にしか見られていないんだ…。


こんなに必死に大人っぽく見えるようにオシャレしてきたのに、何も意味がない。



「違うよ、幼なじみの女の子」


「幼なじみ?あー!大学の時言ってた子か、流星が妹のように可愛がってる子がいるって。この子がそれか!」



さらに追い打ちをかけるかのようにそんなことまで言われ、私の心はもうボロボロだった。


流くんに妹のようにしか見られていないことなんて、そんなの昔からわかっている。