「色々考えてさ。結婚願望なんてなかったけどさ。このまま一人で居たら……俺は兄貴のとことか、それこそお前たちとか。そういう周りを頼るしかねぇんだなって。百合みたいに子供でもいれば、一人で暮らしてたって、また違うんだろうけどな」
「あぁ……それはね、そうよね。私たちも若くはないし。親の今後を考えると同時に、自分の老い先もね。考えちゃうわよね」
「な。お前がアホみたいな生活を宏海に提案した時、マジ何言ってんだって思ったんだけどな。よく分かったわ」
やけに素直な匡に、でしょ、と得意げな顔をする。そして彼は、ようやく笑った。
「あ、そうだよ。ブンタ。ごめんね、ホント。預かれなくて」
「いや、仕事もあるし仕方ねぇよ。悪かったな、こっちこそ」
「ううん。で、隣の子は大丈夫だったの?」
「あぁ……うん。まぁ。俺の家で、ずっと一緒に居てくれたみたいで。だから、お礼にカレー作ったんだけどな。それで、俺があのカレー屋だったって話した。前にあの店を探してたって聞いてたから、言い出しにくかったんだけどさ。いいタイミングかなってよ。プリンもちょうど試作してたしな」
「うん。いいんじゃない? 探してたってことは、食べたかったってことでしょう? なら、別にそんなに気にしたくたって。もうあれからだいぶ経ってるし、なにか問題でもあった?」
お礼にカレーとプリン。それから、自分が探していたカレー屋だと名乗った。うん、それは特に問題だと思えない。なのに、匡が珍しくシュンとしているように見えた。
「あぁ……それはね、そうよね。私たちも若くはないし。親の今後を考えると同時に、自分の老い先もね。考えちゃうわよね」
「な。お前がアホみたいな生活を宏海に提案した時、マジ何言ってんだって思ったんだけどな。よく分かったわ」
やけに素直な匡に、でしょ、と得意げな顔をする。そして彼は、ようやく笑った。
「あ、そうだよ。ブンタ。ごめんね、ホント。預かれなくて」
「いや、仕事もあるし仕方ねぇよ。悪かったな、こっちこそ」
「ううん。で、隣の子は大丈夫だったの?」
「あぁ……うん。まぁ。俺の家で、ずっと一緒に居てくれたみたいで。だから、お礼にカレー作ったんだけどな。それで、俺があのカレー屋だったって話した。前にあの店を探してたって聞いてたから、言い出しにくかったんだけどさ。いいタイミングかなってよ。プリンもちょうど試作してたしな」
「うん。いいんじゃない? 探してたってことは、食べたかったってことでしょう? なら、別にそんなに気にしたくたって。もうあれからだいぶ経ってるし、なにか問題でもあった?」
お礼にカレーとプリン。それから、自分が探していたカレー屋だと名乗った。うん、それは特に問題だと思えない。なのに、匡が珍しくシュンとしているように見えた。

