は…?
くだらない?


美奈「なっ、あんたが理由を聞いてきたんでしょ?それなのにっ__」


帝「『あなたみたいな人』」


美奈「…?」


帝「お前の口癖だよ。確かに顔が整ってる奴がそうやってお前を傷つけてきたんだろうし、俺だって初めて会った時、傷つく言葉を言ってたのかもしれねぇ。」


山神帝のまっすぐな目が、私を捉えて離さない。


帝「けどな。それを言うならお前だって同じだろ。『顔が整ってる奴』ってだけでレッテル貼って勝手に壁作って。人を見かけで判断して嫌ってるお前もやってることは同じだって言ってんだよ!」



同じ…?


私が…こいつと?


ガァン、と何かで頭を殴られたかのような、
そんな衝撃を受けた。


帝「俺がお前に初めて会った時に言った言葉が気に食わなかったんなら謝ってやるよ。けどなぁ」



帝「 お前だって人にレッテル貼って突き放してるってこと、忘れんじゃねぇよ!」


美奈「…ッ」


一緒なわけない。こんな、平気で人を傷つける言葉を
言い放つやつらなんかと。絶対…


でも…

なんで
何も言い返せないんだろう。



それはきっと、

こいつの言っていることが
全部は間違っていないから。