メガネをはずしちゃいけません!

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____……


美奈「ッ…はぁ、はぁっ…」

ろくに鍛えていない筋肉を駆使して走ったせいで
息切れがひどい。

夢中で走ってやってきたのは、学校の近くにある公園だった。
本当に、何やってんだか…私。
午後にも授業があるっていうのに。


でも、どうしても今は、一人になりたい気分だった。
モヤモヤ、ぐるぐると渦巻くこの黒い感情をどうにか沈めたかった。

山神帝と出会わなければ。
自分に向き合って、変わろうとなんてしなければ。


そんな、考えてもしょうがないことばかりが
頭をよぎる。


キィ…__

誰もいない公園。
ブランコに腰掛け、溜息をつく。


美奈「…このままさぼっちゃおうかな。」


…なんて、ね。



__ザッ…


相沢「…それ、賛成。」


え…


聞き覚えのある優しい声。
安心する声。


美奈「相沢くん…どうしてここに…」


見上げると、そこには、
相沢くんが立っていた。


ずっと、不思議だった。
私がつらいとき、心が折れそうなとき
気づくと当たり前のように、そばに現れる相沢くん。

今回だって…

相沢「…美奈。隣、いい?」



かけてくれる言葉一つ一つに、決して無理強いすることなく、
私のことを一番に考えて行動してくれているのが伝わる。

今は、それが本当に私の心の支えになってる。
相沢くんの顔をみると、安心する…


美奈「うん…」


キィ…__


黙って、となりのブランコに腰掛ける相沢くん。


しばらく沈黙が続き、


相沢「…ごめん。」


美奈「え…」


相沢くんがゆっくりと話し始めた。