メガネをはずしちゃいけません!


______…


そしてあっという間に
写真とプロフィール公開当日がやってきた。


彩香「いよいよ、この日が来たね。」


美奈「…うん。」


ミスコン、ミスターコンの投票は、
今日のお昼、12時からスタートする。

候補者全員の写真とプロフィールを記録した用紙が各教室の掲示板に貼られるとともに、
正面玄関の下駄箱エリアに、投票コーナーが作られ、生徒たちはそこで投票する。

つまり、お昼から私の顔写真とプロフィールが、貼り出される、ということ。


私が候補者になっていることは、
私のクラスのメンバーしか知らない。

他の学年やクラスの人たちが
どんな反応をするのか…
不安がないといったら嘘になる。

でも、


___"うまくいくとか、いかないとか、そういうことが大事なんじゃないんだ。"


彩香の言葉が、蘇る。


そうだ。私は、これまでの私と向き合って、自分を変えるための挑戦をしている。

結果なんて、後からついてくる。
だから今は、この経験を大切にしよう。



______ …


そして時間はあっという間に過ぎ、
4時間目の終了を知らせるチャイムがなった。


彩香「美奈、少ししたら玄関前の下駄箱エリアに行ってみよう!」


美奈「うん、わかった。」


先ほど教師が、教室の掲示板に候補者の写真とプロフィールを貼っていった。

その内容を見て、改めてかなり無謀ともいえる挑戦をしているのでは…と実感した。

どの候補者も、一度は耳にしたことがあるような美男美女揃い。みんなの人気者、という人がほとんどだ。


そして当然のように山神帝は、ミスターの候補者になっていた。


美奈「…なんか私、浮いてるよね。」


彩香「全然だよ♪むしろ、めっちゃ輝いてる!」


たしかに彩香が最終手直ししたプロフィールは完璧で、この候補者リスト内では私の存在は他と引けを取らないくらいだ。さすが彩香。


でも、、本来の私は…とまた不安な気持ちが湧いてくる。


すると、


相沢「あ、候補者の写真とプロフィールでてるじゃん。」


相沢くんが、声をかけてきた。


美奈「うん。みんなすごいね。美男美女ばっかりだ…」




相沢「……美奈、ちょっときて」


グイッ


美奈「え?」


急に、私の腕を引く相沢くん。
そして____



ボソッ



美奈「…ッ!」



___"そんな不安そうにしなくても、美奈が1番良く撮れてると思うよ。…その…かわいい、と思う。"


そう、耳元でつぶやいた。


思わず、相沢くんの顔を見返すと
自分で言った言葉に、耳を真っ赤にしていた。

それを見て、さっきまでの緊張が一気に解けて、

美奈「フフッ、相沢くんもすごく素敵な写真とプロフィールだね。」と、自然と笑いが込み上げてきた。



相沢くんの優しさは、本当に太陽みたいにあたたかいな…





美羽都「……。」



美奈「…?」


気のせいかな?今、美羽都さんがこっちを見ていたような…?



彩香「そろそろいこっか♪」


美奈「え、あ…そうだね。」


彩香「?どうかしたの?」


美奈「ううん、なんでもない。」



気のせい、だよね?…



私はそのまま、
彩香と玄関前の下駄箱エリアに向かったのだった。