君と二度目の恋に落ちたら

2人が買い物に戻ってきてからすぐ、もかと前野くんが帰ることになった。

私は玄関まで2人を見送ろうとしたが、2人に「大丈夫だから」と止められ、ソファから2人を見送ることにした。

「2人とも、今日は来てくれてありがとう!また連絡するね!」

私がそう言うともかは無言で「ようやく連絡先交換したか~」と言いたげな目で笑っていた。

2人が出ていった後、私はふと背後に気配を感じたような気がした。だが、振りむいてもそこには何もなかった。すぐに気配も感じなくなったが、私はそれが父だったのではないかと思った。

未練がなくなればと父は夢の中で話していた。もしかすると、父は今の私の姿を見て本当にいなくなってしまったのかもしれない。

そうでなくても、私はもう二度と父と会話して触れることはできないのだ。

そう思うとまた涙が出そうになったが、私は必死に堪えた。

「ねえ、おかゆはまだ具なしでいいわよね?」

キッチンの方から母が私に声を掛けてきた。私はそれに対して「うん」と答えた。


時には父のことを想い、悲しみに飲み込まれることもあるかもしれない。

だけど、私は前を向いて現実を生きることを選んだのだ――…

父は私のことを強いと言ってくれたが、それは周りの人がいてくれるからこその強さだと思う。私一人ではまだまだ未熟で、やっぱり自分では弱いと思ってしまう。

私は、本当に強くなりたい…。