君と二度目の恋に落ちたら

そして、その後は先生に体の状態に異常がないことを確認してもらい、「早くて今日退院でもよいですが…」と言われ、私はこれ以上病院のベッドを占領してしまうことに罪悪感を感じたので、母の同意を得て退院することにした。

2ヶ月寝たきりだった影響でかなり筋肉量が減ったということを実感せざるを得ないくらい、体を動かすことにキツさを感じていたが、看護師さんから「お母さまが毎日来てストレッチされていたので、これでもかなり筋肉量の低下は抑えられていますよ」と教わった。

私は母により一層感謝の気持ちを抱いた。

退院の手続きを母が済ませて戻ってきた時に看護師さんから聞いたことを伝えて「ありがとう」と言った。

母は「当たり前よ」と目を細めて言う。

病院の建物から出ると、母が車を取ってくるからそこで座って待っててとベンチを指さした。私は母の言うとおりに従い、ベンチに腰掛ける。

そして待っている間に「あ!」とあることに気が付く。

前野くんは朝、「また放課後に来ます」と言っていた。退院したことを伝えないといけない…。

私は自分のスマホを開き、連絡先を見たが前野くんの名前はない。連絡先を交換したのは夢の中のことだった…。

どうしようと困り果てたところで母が病院のロータリーに車をつけ、運転席から出てきて私のもとへ来て肩を貸してくれた。

母に支えられながら助手席に乗り込み、母が車を走らせたところで声をかける。

「ね、ねえ…前野くんの連絡先なんて、知らないよね…?」

「え?知らないけど、どうしたの?」

「…実は、連絡先知らなくて…退院したこと伝えられない…」

「ええ!?連絡先知らないの!?」

母はすごく驚いていた。前野くんを私の想い人だと推測していたようだったが、連絡先も知らないなら彼は一体何…?といった表情をしていたので、私は慌てて説明した。

「ずっと、聞きたいと思ってたんだけど…聞けないままだったから…」

「な、なるほど…初心なのね、あなたたち…」