君と二度目の恋に落ちたら

私はゆっくりと目を開けた。

目の前に広がっている空間は何度も目にしていた白い部屋だった。カーテンやベッドが見え、やはりここは病院だと思った。

私はどうしようと思いながら、ベッドの脇にあったナースコールを押した。


私が目を覚ましたのは7時過ぎだったようだ。

それからは病院から母に連絡が行き、母が病院に駆けつけてきた。

「ゆりあ…」

母は私の手を取り、涙をこぼしながら「よかった…よかった…」と呟いた。私は2ヶ月ほど目を覚まさなかったらしく、ずっと寝たきりだったので、最初は思うように体が動かせなかった。

ベッドに角度をつけてもらって、少し体を起こした状態にした。

母との再会に私は涙する。

「心配…かけて、ごめんね…」

「いいのよ、こうして目を覚ましてくれて本当によかったわ…」

しんみりとした親子の会話をしていると、廊下から騒がしい足音が聞こえ、「廊下は走らないでください!」と女性の声がしたかと思ったら、「すみません!」と男の子の声がした。

母はそれを聞いて「あ」と言った。

間もなくして病室の入り口に人が現れた。それは前野くんだった。

彼は息を切らしながらこちらに近づいてきた。

「さっきね、目を覚ましたのよ。すごいタイミングね」

母は前野くんを知っている様子だった。前野くんは母に「突然すみません」と断りを入れてから「なんとなく…そんな気がしたんです…」と言葉を続けた。

「まあ、すごい」

やはり、夢の中で会っていた前野くんは本当に前野くんだったのかもしれないと思った。