君と二度目の恋に落ちたら

「…じゃあ、お父さん…私、もう行くね」

「…ああ」

父は私に優しい笑顔を向けてくれた。私も父に笑いかける。

どうしても涙は出てきてしまうが、最後は笑顔を見せていたかった。

「未練ってやつがあったからこそ、こうしてゆりあたちを見守っていられたのかもしれない。もしかすると、もうこうやって会うことはできないのかもしれないが、お父さんはいつだってゆりあとお母さんの幸せを祈ってるよ」

「ありがとう…」

「ゆりあとお母さんはお父さんの自慢の家族だ!ずっと、ずっと大好きだからな!」

「私もだよ…!お父さん、今まで本当にありがとう…大好きだよっ…」

なんとなく、この言葉を言ってしまったら目を覚ますような気がして言葉に詰まってしまったが、父は言葉に詰まる私を優しく見守ってくれた。

私は力を振り絞ってその一言を言う。


「…さようならっ」


最後に見た父は笑顔でこちらに向かって手を振っている姿だった。