次の休み時間になると私は速攻でもかに詰め寄りに行った。もかは私が近づいてくるのを笑いながら見ていた。
「どうして、あの場で私のこと推薦したのよ…!」
休み時間でざわついている教室で、他の人には聞こえないように小声でもかに抗議した。
「私が推薦しなくても、あの空気なら他の誰かがゆりあを名指ししてたと思うけどな~。だから、一番言い出しやすい私が言った方がいいかなって!」
もかはわざとらしく右手の人差し指を自分の頬に当て、首をかしげて見せる。私は思わず、より怪訝な顔をしてしまった。
「まあまあ、怒んないでよ~。ゆりあのシンデレラ、似合うと思うよ。まあ、宇宙人が出てくるシンデレラがどんなシンデレラになるのかはよくわかんないけどさ」
「確かに、宇宙人ってどのタイミングで出てくるのかさっぱりわかんないし…どんなシンデレラになるんだろう」
もかを責めても仕方がなかった。最終的に引き受けてしまったのは私自身だ。まだ知らない脚本の内容に賭けることにしよう…もしかすると、宇宙人が目立ってシンデレラは主役のようで、実は霞んでしまうような役どころかもしれない。
「けど、高校生になって初めての文化祭、楽しみになってきたな~」
「中学生の頃よりちょっと規模が大きいもんね」
私たちの中学の文化祭は1日だけの開催で、主に体育館で全学年が集まってクラス発表を見たり、吹奏楽部の演奏を聴いたりするというものだった。
しかし、高校では2日間の開催でステージ発表やクラス展示、文化部の展示に、少しばかりだが出店があったりと様々な催し物がある。そして、なんだかんだで一部の生徒が楽しみにしているのが最後に行われるフォークダンスだ。
1年生の私たちの最初の頃は「フォークダンス…?」とあまりいい反応はなかったが、先輩から後輩へフォークダンスでのある言い伝えが継承され、そのことがきっかけでモチベーションが上がる生徒がちらほら現れてきたのだ。
その言い伝えというのは、「フォークダンスを踊っている時に好きな人とどこかで会う約束を取り付け、告白して結ばれたカップルは幸せになれる」というものだ。
「どうして、あの場で私のこと推薦したのよ…!」
休み時間でざわついている教室で、他の人には聞こえないように小声でもかに抗議した。
「私が推薦しなくても、あの空気なら他の誰かがゆりあを名指ししてたと思うけどな~。だから、一番言い出しやすい私が言った方がいいかなって!」
もかはわざとらしく右手の人差し指を自分の頬に当て、首をかしげて見せる。私は思わず、より怪訝な顔をしてしまった。
「まあまあ、怒んないでよ~。ゆりあのシンデレラ、似合うと思うよ。まあ、宇宙人が出てくるシンデレラがどんなシンデレラになるのかはよくわかんないけどさ」
「確かに、宇宙人ってどのタイミングで出てくるのかさっぱりわかんないし…どんなシンデレラになるんだろう」
もかを責めても仕方がなかった。最終的に引き受けてしまったのは私自身だ。まだ知らない脚本の内容に賭けることにしよう…もしかすると、宇宙人が目立ってシンデレラは主役のようで、実は霞んでしまうような役どころかもしれない。
「けど、高校生になって初めての文化祭、楽しみになってきたな~」
「中学生の頃よりちょっと規模が大きいもんね」
私たちの中学の文化祭は1日だけの開催で、主に体育館で全学年が集まってクラス発表を見たり、吹奏楽部の演奏を聴いたりするというものだった。
しかし、高校では2日間の開催でステージ発表やクラス展示、文化部の展示に、少しばかりだが出店があったりと様々な催し物がある。そして、なんだかんだで一部の生徒が楽しみにしているのが最後に行われるフォークダンスだ。
1年生の私たちの最初の頃は「フォークダンス…?」とあまりいい反応はなかったが、先輩から後輩へフォークダンスでのある言い伝えが継承され、そのことがきっかけでモチベーションが上がる生徒がちらほら現れてきたのだ。
その言い伝えというのは、「フォークダンスを踊っている時に好きな人とどこかで会う約束を取り付け、告白して結ばれたカップルは幸せになれる」というものだ。

