それから前野くんとはたまに自販機のところで遭遇しては一言二言話をして、各々教室に戻るという日々が続いた。
話す時間は短く、あっという間に過ぎてしまうが私にとってその時間はかけがえのない時間だった。話す内容もお互いのクラスのことや、先生がこんな話をしていたなどで他愛ないものだったが、どんな内容であっても話ができたという事実が嬉しかったのだ。
穏やかなひと時がとても心地よかった。そして、ふとした時に感じる「なんかこの感覚には身に覚えがあるような気がする」というデジャヴのような感覚が、さらになんとも言えない心地よさを増していくのだ。
もかにデジャヴのようなものを感じると話すと、「もしかして、2人は前世で恋人だったとか!?」なんて妄想を繰り広げられた。
前世なんてものはわからないけれど、何かしら運命的なもので結ばれているような気がしてならないのだ。
例えば、「自分の好きなバンドの曲なんですけど、平松さんにこの曲合うんじゃないかなって思ったんですよね」と教えてくれた曲がすごく私好みだったこと。好きな作家が同じだったこと。好きな食べ物が一緒だったこと。
他の人が聞けば笑っちゃうようなこじつけかもしれないが、私は運命を感じてしまっているのだ。これから先、この人以外考えられないだろうなと思ってしまうほどに。
そんな日々を送る中で、クラスでは文化祭の出し物についての話し合いが始まっていた。うちのクラスでは劇をすることになっているのだが、演目決めに時間がかかったが、なんだかんだド定番な「シンデレラ」に文芸部の子がアレンジを加えて脚本を書くことが決まった。
「おおまかなストーリーの流れがまとまったので、今日は配役を決めたいと思います!」
学級委員長の子と脚本を担当している子が教壇に立ち、配役決めの話し合いの進行を行う。黒板に「シンデレラ」や「意地悪な継母」「魔女」などのシンデレラに出てくる登場人物の名前と「宇宙人」「宇宙警察隊」などと全く本来のシンデレラには出てこない名前が書かれ、一体どんなシンデレラになるのだろうという興味が湧いてきた。
このことも次に前野くんに会えたら話したいななんて考えていた。
話す時間は短く、あっという間に過ぎてしまうが私にとってその時間はかけがえのない時間だった。話す内容もお互いのクラスのことや、先生がこんな話をしていたなどで他愛ないものだったが、どんな内容であっても話ができたという事実が嬉しかったのだ。
穏やかなひと時がとても心地よかった。そして、ふとした時に感じる「なんかこの感覚には身に覚えがあるような気がする」というデジャヴのような感覚が、さらになんとも言えない心地よさを増していくのだ。
もかにデジャヴのようなものを感じると話すと、「もしかして、2人は前世で恋人だったとか!?」なんて妄想を繰り広げられた。
前世なんてものはわからないけれど、何かしら運命的なもので結ばれているような気がしてならないのだ。
例えば、「自分の好きなバンドの曲なんですけど、平松さんにこの曲合うんじゃないかなって思ったんですよね」と教えてくれた曲がすごく私好みだったこと。好きな作家が同じだったこと。好きな食べ物が一緒だったこと。
他の人が聞けば笑っちゃうようなこじつけかもしれないが、私は運命を感じてしまっているのだ。これから先、この人以外考えられないだろうなと思ってしまうほどに。
そんな日々を送る中で、クラスでは文化祭の出し物についての話し合いが始まっていた。うちのクラスでは劇をすることになっているのだが、演目決めに時間がかかったが、なんだかんだド定番な「シンデレラ」に文芸部の子がアレンジを加えて脚本を書くことが決まった。
「おおまかなストーリーの流れがまとまったので、今日は配役を決めたいと思います!」
学級委員長の子と脚本を担当している子が教壇に立ち、配役決めの話し合いの進行を行う。黒板に「シンデレラ」や「意地悪な継母」「魔女」などのシンデレラに出てくる登場人物の名前と「宇宙人」「宇宙警察隊」などと全く本来のシンデレラには出てこない名前が書かれ、一体どんなシンデレラになるのだろうという興味が湧いてきた。
このことも次に前野くんに会えたら話したいななんて考えていた。

