ーAnother Sideー
僕が彼女を初めて見かけたのは、他のクラスと合同で行われる体育の授業の時だった。その時は体育館を男子と女子で半面ずつ分かれて使い、それぞれチームごとにバレーをしていた。
自分のチームがプレイをしていない時に男子と女子のコートの間あたりの壁際に座ってボーッと試合を眺めていたのだが、ふいに女子の方を見た時に彼女の姿が視界に入り、僕は思わず目を奪われてしまった。
彼女自身か他の誰かが得点を入れたのかはわからなかったが、彼女のチームに点が入り、笑顔で近くにいる仲間とハイタッチを交わしていたところだった。長い髪をまとめたポニーテールが彼女の動きで大きく揺れていたが、それが僕にはスローモーションのように見えた。
可愛い、と僕は心の中で言ってしまった。
思わず見惚れてしまったところに「おい、女子ばっか見てんなよ。次試合だぞ」と隣にいた友人に声を掛けられた。そう長い時間見ていたつもりはなかったが、ちょうど男子の方の試合が終わって、自分たちのチームと交代する場面になっていた。
僕は恥ずかしさを隠しながら「女子のことばっかり見てねぇし」と言って友人とコートの方へ向かった。
あの時の自分は彼女に対して感じた可愛いはアイドルや女優に感じる可愛いと同じ部類だと思っていた。現に彼女はアイドルにいてもおかしくないだろう。
彼女が入学した当初から一部の男子の中で「可愛い子がいる!」と盛り上がられていた当人だと知ったのは、それからすぐのことだった。自分のクラスである6組の男子の中にも入学式の時に「めちゃめちゃ可愛い子いたわ」などと話している奴がいたが、僕は特段興味を持っておらず、気に留めていなかった。
自分が彼女の存在を知る前にすでに他の奴らに騒がれていたという事実は今になると悔しい気持ちになる。だが、それは仕方のないことだと思えるくらいに彼女は眩しかったのだ。
僕が彼女を初めて見かけたのは、他のクラスと合同で行われる体育の授業の時だった。その時は体育館を男子と女子で半面ずつ分かれて使い、それぞれチームごとにバレーをしていた。
自分のチームがプレイをしていない時に男子と女子のコートの間あたりの壁際に座ってボーッと試合を眺めていたのだが、ふいに女子の方を見た時に彼女の姿が視界に入り、僕は思わず目を奪われてしまった。
彼女自身か他の誰かが得点を入れたのかはわからなかったが、彼女のチームに点が入り、笑顔で近くにいる仲間とハイタッチを交わしていたところだった。長い髪をまとめたポニーテールが彼女の動きで大きく揺れていたが、それが僕にはスローモーションのように見えた。
可愛い、と僕は心の中で言ってしまった。
思わず見惚れてしまったところに「おい、女子ばっか見てんなよ。次試合だぞ」と隣にいた友人に声を掛けられた。そう長い時間見ていたつもりはなかったが、ちょうど男子の方の試合が終わって、自分たちのチームと交代する場面になっていた。
僕は恥ずかしさを隠しながら「女子のことばっかり見てねぇし」と言って友人とコートの方へ向かった。
あの時の自分は彼女に対して感じた可愛いはアイドルや女優に感じる可愛いと同じ部類だと思っていた。現に彼女はアイドルにいてもおかしくないだろう。
彼女が入学した当初から一部の男子の中で「可愛い子がいる!」と盛り上がられていた当人だと知ったのは、それからすぐのことだった。自分のクラスである6組の男子の中にも入学式の時に「めちゃめちゃ可愛い子いたわ」などと話している奴がいたが、僕は特段興味を持っておらず、気に留めていなかった。
自分が彼女の存在を知る前にすでに他の奴らに騒がれていたという事実は今になると悔しい気持ちになる。だが、それは仕方のないことだと思えるくらいに彼女は眩しかったのだ。

