「律ちゃんのスカート姿、また見たいよ俺」
「………スカート、そもそもあまり好きじゃないんで」
「ごめん嘘。もう何したって格好つかないから言い方変えていい?正直に言いたい」
「やめてください」
「単純におまえの生足が見てーわ」
「やめろ」
どんな馬鹿げた下心だ。
あんたのド変態さ加減と比べたら、私が真琴にキスしようとしたのなんか可愛いもんじゃん。
「俺に触られてさ、ほんの少しでもドキッとすら…してくれないの?」
「……しますって」
しっかり答えた途端ほら、藍さんの眼差しは熱を持つ。
喜びと欲が交差した、たぶんそれは男という生き物にしか出せない目。
ただここに、もし真琴が鉢合わせたら。
いまの私はぜったい、藍さんを押し退けてまでも迷わず真琴のほうに走っていくんだろう。
「…でも藍さんにひとつ、言わなきゃいけないこと……あって」
「なに…?」
「……まえ、」
「前?」



