「でも私、真琴と付き合いたいとか……そーいうんじゃないんですよ」
「…ほう」
「恋してる真琴はかわいいなって思うし、自分にも向けてくれたら最高だなとは思う。
けど……、真琴が笑ってることが私にとってのいちばんでもあるから」
上鷹先輩とうまく行くといい、とは、意地でも言ってやらない。
としても上鷹先輩に出会って生き生きしてる真琴が私は好きだ。
私のことを親友として大切にしてくれる真琴が、好きだ。
そんな真琴だから、好きなんだ。
「それに女の子で好きになるのはたぶん…真琴だけだろーし」
それだけは分かっている。
だからこそ厄介で、面倒で、どーしようもないってのも。
「ドラマみたいに無理やり自分を好きにさせるとか、そーいうのもしたくない。てかそんなことできもしないのが現実だし」
でも。
たとえそうだとしても。
「これだって“恋だ”って言うくらいは…、許されるのかなーって」
