「は…っ?」
思いもよらない発言だ。
2人掛けサイズのソファーに脱力仰向け状態だった私は、思わず飛び起きる勢いだった。
「つ、付き合ってたって……、同性同士で…?」
「そうそう。いい子だったよー、大人しかったけど可愛くてさあ」
「……うっちー、まじ、そっちのタイプ…なん?」
「いーや。女の自分は男の子と恋するものだとばかり思ってたさそりゃあ」
重く考えてんのって、もしかして私だけ……?
ありふれた昔話を振り返るみたいに話してくるうっちーには余裕で困惑だ。
とりあえず私は平然とするフリをしながら、気持ちの悪いほど跳ね出した心臓を必死に抑える。
「あたし女子校出身で、小から高までずっとバスケやってたんだけどね」
「あー……」
女子校って、あるって聞く。
ボーイッシュでイケメンな先輩とかはとくに、たとえ同性だとしてもキャーキャー言われるって。



