「ちょっと…びっくりして、さ」
「びっくり……？ちがうよ、それぜったい怒ってるもん…」
「……怒ってない。本当にごめん、……ごめん真琴」
嫌われたくない。
おなじ気持ちで見てもらえないなら、せめて親友でもいいからそばにいたい。
そう決めたばっかだってのに、ほらもう崩れてんじゃんか。
もし親友としての私まで真琴に嫌われたとしたなら───とうとうおしまいだ。
「それに男が好きって…、男の子を好きになるのが普通じゃないの……？」
「……そー、だね」
「じゃあ…応援、してくれる…？」
「………、」
なにに対しての応援なんだ。
どこまでの応援なんだよ。
真琴がそいつに恋をして、告白して、付き合うまで親友として見守れってか。
なにもせず背中を押すことだけしてお役御免、それ以外は黙ってろって話ならクソ喰らえだ。
