学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。





「…え」



するとボンッと、火でも吹いたレベルで真琴の顔は真っ赤。

秒もしないうちに顔だけじゃなく首までもが染まっていた。



「ちょっ、ねえ!ちょちょちょっ!!」


「りっちゃーーん……、あのねえ、なんかねえ、すっごいふわふわするぅ……」


「死ぬな真琴!!!」



しっかりしてって!!

熱?具合わるい?風邪?
なんで朝の時点で言わないんだって…!!


とりあえず保健室だなと思っていると、なぜか真琴はふんっと持ち直した。



「あっ、と!授業始まっちゃう!!」


「…いや、それどころじゃないでしょ。保健室にいかないと」


「だいじょぶっ、わたし元気!!」



そう、数日前からこんな感じ。

爆発したと思えば勝手に自力で持ち直して、また時間が経つと顔がとろけて。


そのとき必ず何かを頭上に思い浮かべているのか、真琴はぽかーんと上の空。



「…あのね、そのね、りっちゃん」



すると今度は小さな手を口元に当てて、かわいらしく私の耳に寄ってくる。

その顔、他の男にも女にも見せたらたぶん、私の気が狂うと思う。