学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。





私の数歩うしろを歩いていた足並みが、隣に揃った。


それは真琴ちゃんが私に追いついたのか、私が合わせたのか。

たぶん両方が当てはまる。



『律ちゃんはわたしのこーいうところ…、キモいって思わない?』


『キモい?なんで?私はそっちの真琴ちゃんのほうが好き』


『……!』



私が手を引いてあげなくちゃかもって、このとき思った。

この子は純粋すぎて無邪気すぎるから、そっちは危ないよって誘導してあげないと。


そういえば登校初日でわりと打ち解けられたんだよね、私たち。



『ねえっ、これから“りっちゃん”って呼んでもいいかな…?』


『りっちゃん…、それ私に似合う?』


『似合うよっ!かわいい!』


『じゃあ私は……真琴でいい?』


『いいっ!うれしいっ』



特別が増えていって、“私たちにしかない”が増えていって。

おなじクラスになれたことも嬉しくて。


真琴をひとりにさせるからって理由だけで、たまに雨の日なんかは部活をサボったりもした。