『今年高校生になるお兄さんもいらっしゃるんですって』
『…そーなんだ』
『ぜひ兄妹共々よろしくね、律ちゃん』
『あ…、はい』
変わった時期に転校してくるなあ───くらいにしか思っていなかった。
親の転勤だったりの家庭事情もあるだろうから、そこは深く踏み込むつもりはない。
ただ真琴ちゃんと私の気が合うかというところがいちばんの心配。
『…学校が始まったら、よかったら一緒に登下校しますか?』
そう提案していたのは、私。
クラスが一緒になるかも分からないけど、学校までの近道を案内してあげられる。
私もとくに一緒に通学する同級生はいなかったから、自然と誘ってみた。
母親の言葉なきグッジョブサインを感じ取りながら。
『部活がない日なら一緒に行けるんで』
『そうそう!律もいつもひとりだし、真琴ちゃんと一緒なら安心です~』
『よろしいんですか?よかったわね真琴、律ちゃんが一緒に登下校してくれるって!』



