「私のほうが…っ、おまえなんかよりずっとずっと真琴のこと───」
「もうやめてりっちゃん…!!」
「っ…、」
空いちばんに上がった火花。
消えてくれなかった大好きな女の子の声。
私の耳にハッキリと届けてきた、理不尽さ。
「上鷹先輩をそんなに責めないでよ…。りっちゃん、最近ちょっとおかしいよ…?」
最近ちょっと、おかしいよ───。
なにがおかしい?
どこがおかしい?
やっぱり私は、真琴から見ておかしい?
わかってるよそんなの。
わかってんだよ馬鹿野郎。
どうしたって悪役になる。
どうしたって私は、ただ本心を伝えてるだけなのにほら、悪者にされるんだ。
「………ピン、」
「ピン…?なんのこと……?」
私があげたやつだっつーの。
それすらどこかに落として、挙げ句あげたことすら忘れてる。
こんな女、好きになるほうがバカだよ上鷹。
「……はな、して」
「やだ」
「っ、はなせ……っ」
「ぜったい嫌だ」
真琴と上鷹先輩がいなくなった場所で、残ったひとりはただ私を抱きしめてくる。
気づけば花火も終盤。
なんにも楽しくない夏祭りだった。



