私だったら部活も行って、そのあと「遅くなってごめん」って謝罪を持ってお祭りに行くけどな。
いいや、その日くらいは部活なんかサボってやる。
「なあなあ、あの子かわいくね?声かけてみる?」
「やめとけって!友達連れてるし、彼氏いるに決まってんじゃん!」
「だよなあ~」
真琴は知らない。
そんな声が聞こえるたびに、私の目付きが悪くなること。
「きゃーー!真琴ちゃん浴衣かわい~!律ちゃんは甚平なんだね!」
「リリコちゃんとのぞみちゃん!ふたりも来てたんだあっ」
「友達がステージ発表するから見ろって命令されてるんだ~。じゃあまたね~!」
「うん!またね!」
すれ違うクラスメイトも、他校の高校生も。
男子と女子の両方。
とりあえず真琴一直線。
「………、」
「真琴?」
そーだよね。
彼氏がいる人間が友達と来てるとかおかしい。
今だって手を繋いで人混みを歩くカップルを見て、真琴の足取りはペースを落とした。



