「それにしても美味しそう!今日は律特性、ざるうどんね~」
「もうすぐ…できる」
「じゃあお皿用意するわ!お父さんも今日は早いみたいだから、みんなで食べましょ?」
「……ん」
認めるよ、もう。
あっけなく終わった愚かな恋。
終わり方もなんとも愚かで、なにひとつ勝ち目なんか無かった。
いずれこの日が来ることは予想してたけど……こんなキツいんだな失恋って。
「おお、ちゃんとコシがあるな。何皿でも食べられそうだ」
「うんうん。家で作った手打ちにしては上出来じゃない?ふふ、素敵なお嫁さんになれるわね律」
「………こんなの誰にでも作れるよ」
「またまた~。こういうときくらいは鼻を伸ばしたっていいじゃない!」
ごめん、お父さんとお母さん。
あなたたちの娘は同性に恋しちゃったんだ。
思わないでしょ?
自分の娘が知らないうちに女の子に恋をして、知らないうちに傷ついて、知らないうちに失恋してるだなんて。
もしぜんぶ隠さず言ったとしたなら、今のうどんだって食べてくれなくなったりして。



