「だから私は毎朝リセットして…真琴の親友の瀬戸 律を作るんですよ。……うまくリセットできたことなんか1度もないけど」
うまくやってるよ。
きみは自分が思ってるよりずっとずっと不器用で、可愛いんだ。
「でも結局、私がいちばん簡単にリセットされる方法なんか……1個だけだから」
いーよ、聞かない。
俺はそんな話、聞きたくない。
俺と律ちゃんふたりで話してるってのに、どーしていつもいつもあの5歳児が混ざってくるんだ。
「────真琴に嫌われたら、終わりです」
言い切ったのだって結局は、自分のため。
俺たちは常に、何事も、自分のことしか考えられない生き物だから。
「…なら、はやく嫌われてよ」
「……サイテーですね」
「うん。したら俺のこと見れるようになるでしょ?」
俺だって自分のことばっかだよ。
ただきみは、自分の恋以上に真琴の恋を応援している。
愚かなのは俺で、この子は自分でも気づかないうちに純粋すぎる愛を手にしているんだ。



