学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。





「もう勝手に期待して勝手に傷つくことはなくなるんだと思ったら……やっと、です」


「…それで本当に諦めきれる?」



それだけの気持ち?

んなわけないでしょ、無理だろ。


表面上ではどんなに納得したとしても、また何か小さな火種が点けば十分な着火材にはなるよ。


それが恋だって、俺も思うもん。



「………なんでそんなイジワル…、言うの」



でも、そーいうところなんだよ。

俺の視線を奪って引き込んで、離してくれないのって。



「……2度目は殴るぞ」


「あらー…、ざんねん」



たまらなくなって寄せた唇は、ふいっと逸らされる。

んでも、これだって本気で嫌がってる感じには見えなくなってきた俺は重症?



「…ひとって、」


「人…?」


「人って、“今日”になるたびに……“昨日までの”自分は消えて、また新しく“今日の自分”になるらしいんです」



好きだよ俺も、そーいう話。

この世のまだ解明されていない科学だとか、物理法則さえ飛び越えた生命体の謎だとか。