サンドイッチだって、自分のために作ってくれたんじゃないかって期待したはずで。
一瞬でもたぶん、彼女は喜んでしまっただろう。
結果、ぜんぶ、“情けない”になるんだ。
「りっちゃんに何かあったの?ねえお兄ちゃんっ!!おしえてよおに───」
「あーもう!うるさいな!!すこしは自分で考えろよ…!!」
「っ!うっ、うわぁぁんっ、おにーちゃんが怒ったぁぁぁ……っ」
最終的には親友になることを選んで、強がりきれなかった「ざまーみろ」という言葉のあとに「なんで」と弱々しくせめて吐いた。
律にはそれしかできないから、なにしたって“せめて”なんだよ。
「ちょっと藍ー?明日までに仲直りしてなかったら来月ぶんのお小遣いナシにするからねー」
「…今日夕飯いらないや」
「えー?あとでお腹空いてもお母さん知らないわよー?真琴はいつまでも子供みたいにビービー泣かないの!!」
俺のライバルは実の妹。
俺が好きになった女の子は、俺の妹のことが好きだった。
それだけ。
たったのそれだけの話なのに。



