「そのサンドイッチ、今もある…?」
「食べましたよ私と真琴で。…あんたが食べてくれなかったから」
「っ!和泉、本当にごめん!!!!」
単純に。
もう、シンプルに。
────負けたと、思った。
「か、上鷹先輩は…なにも悪くない…、謝らないで……よろしです」
「ごめん。せっかく来てくれて、サンドイッチも作ってくれて……なのに俺は優勝もできなければ、サンドイッチすら食べてやれなかった」
こんなにたくさんの人がいる場所で、後輩に、しかも女子に頭を下げている。
私からすれば“そんな理由で”と思う内容に誠心誠意あたまなんか下げて、アホじゃないかこいつ。
「悪い、瀬戸。少しだけ和泉を俺に貸してくれ」
私の名前、知ってたのかよ。
真琴があんたに私のことを話して自然と覚えたのか、そうじゃなくあんたの性格から自分で調べたのか。
なんとなく、後者な気がした。



