たぶんこのひと、私を5人くらい揃えて突進したところでグラつきもしない気がする。
せめて堂々と嫌味ったらしく説明することで精いっぱいだった。
「え…、俺、サンドイッチめちゃくちゃ好きだよ。よく試合でも母親に作ってもらうし、確かに始まる15分前は食べないようにしてる…けど」
「………ならマネージャーに言っとけ。ふざけんなブスって」
「ちょっ、ちょちょちょりっちゃん!?すごい恐ろしいこと言ってる……!!」
親友だからぜんぶ分かっちゃうんだよ、そーいうの。
上鷹先輩の好物を知って、今日作ってきたこととか。
そのマネージャーはヤキモチから適当なこと言って真琴を追い返したってことも。
「和泉、もしかして俺のために作ってくれたのか……?」
「……、っ、……あい」
私の背中、コクンとうなずいた真琴。
自分からビビって隠れたくせ尻尾ふって出てこようとするから、どうにかしてでも背中に押し込む。
ちっちゃなポメラニアンか何かを背後で飼ってる気分だ。



