学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。





なんだその気色悪い妥協。


男ってこーいうもんだよ、真琴。

クソみたいでしょ。
そーなのクソなんだよ。


こんなヤツ、たぶん端から端に同じセリフ言って回ってるに違いない。



「って、よく見るとフツーにかわいーじゃん!ねえねえ連絡先の交換とかってアリ?」


「───アリなわけないだろ。だれの彼女だと思ってんの?」


「えっ、」



は……?


頭上から聞こえた低い声。

流れるまま見上げてみると、なぜおまえがいるんだって男がひとり。


周りの女の子たちの視線をいっきに奪ってしまってもいるから目立ちまくり。



「あっ、え、彼女…?ええっとー…、彼氏さん…で?」


「そうだって言ってるだろ」



ちがうんですけど。

助けてくれるための嘘だったとしても、そこまで堂々としてんのは意味不明。