White/Black〜シロかクロかそれとも愛か〜

「悪い。嫌だった?」


「あ…ううん、そんなことないよ」


ただビックリしただけ。


触れられるのは嫌じゃない。


「…唯にはあんまり似合わねーか」


どこか憂いと翳りのある表情。


「……私、メビウスの輪、好きだよ」


裏が表に、表が裏に。


表だった面は視点によっては裏で、その逆も同じで。


どっちが裏でどっちが表なのかわからない。


まるで人間。


「そ。俺は表だけであってほしいけどな」


「……ん…?」


「…なんでもない。それより、今度どっか出掛けようぜ」


仁くん…?


なんだか、変な感じ。


初めて会った時の仁くんは、敵対心が強くて少し怖かったのに、今は柔らかくてどこか切なさを秘めている。


まるで別人みたい。


どっちが本当の仁くんなんだろう。


「行きたいところある?」


「あ…うん…」


どうしよう、何も考えずに頷いちゃった。


男の人と二人で出掛けたことがないから、どこに行くものなのかもよくわからない。