White/Black〜シロかクロかそれとも愛か〜

「俺の何が嫌？」


「……嫌…っていうか…」


居場所をくれるのはありがたいなって思う。


でも、怖い。


「神月先輩が私を好きになることなんてありえないじゃないですか…。絶対裏があると思ってるんで…。だから怖いです」


朝浜くんも同じだ。


私を神月先輩に近づけるために私と仲良くしてたんでしょ…？


本当の意味で私と友だちになってくれたわけじゃない。


打算的に、仕方なく、私と一緒にお昼ご飯を食べたり話したりしてくれていただけ。


人生で初めての友だちができたと舞い上がっていた私が馬鹿だった。


「裏なんてねぇよ。俺はお前のことが気になってる。ただそれだけ」


真っ直ぐで濁りのない瞳。


それでも疑わずにはいられない。


だって、私ごときが神月先輩に好かれるはずがないから。


そんなのおかしいから。