床に何かが落ちた音。
視線を下に向けると…
銀色の丸いペンダントが
落ちていた。
「………あ…」
そのまま立ち尽くしているローレンス。
「落ちたわよ…?」
と、そのペンダントを拾い上げた時。
その銀色の質感。手触りにゾッとした。
同時に母の言葉を思い出す。
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『このペンダントはね、2つで1つなの………
ほら、こんな風に』
母は、銀色の三日月の形が象ってある丸いペンダントに
三日月の形のペンダントを嵌め込む。
『三日月のペンダントはアンナのよ。』
『素敵だわ♪』
私は、目を輝かせながら、そのペンダントを両手で持った。
『この、丸いペンダントはアレクのね。』
母はそう言いながら、
アレクの首にペンダントを掛けた。
『これは、あなた達双子の印よ。世界でたった一組のペンダントなの―――。』
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