三日月の形をしている、
黒ずんだ、銀色のペンダント━━━
これを見たと同時に…
私の中で忘れ去られている記憶が…
目を閉じる度に、
写真のように一枚の映像となって蘇ってくる。
これは…私の記憶じゃない。
前世の…記憶…?
ハルを見ると、
ハルは目を瞑り
何かを感じとっているようだった━━━…
***
暫くして―――
警備員同士の低い声が、静かな美術館に響き。
それから、館内は
急に騒がしくなっていった…。
ピンポーン
『本日は、桜木英国美術館にお越し頂き誠にありがとうございます。
大変申し訳ございませんが本日は都合により閉館とさせて頂きます。
またのお越しを心よりお待ちしております。』
館内放送にドキッと心拍数が上がった。
美術館は凍りつく…
この美術館では、
何か、ただならぬような事が怒っている。
そんな気がした。
館内放送を聞いたハルの動きがピタリと止まる。
そして━━━
ガシッ…
私の手は力強く握られ。
「早く、ここから出るから…」
ハルは私の耳元で囁くと、走りだした。
「ちょ…待っ…」
走り去る時に少しだけ見えた月のペンダントの説明分。
{このペンダントにはもう1つのペンダント━━━…}
最後まで読む間もなく。
ハルに引っ張られていく。
ハ……ル……?


