ばんそうこうを受け取って、昨日と同じ作業。
体を清めるって、普通に洗ってシャワーを浴びるだけでいいのかな。気持ちだけでも清めている雰囲気を高めるために、シャワーは水にしておいたけど。
きれいな肌着に着替えて、上にタンクトップを着て和室で待つ。その間、両肩の王子様達はやたらと私を質問攻めにしてきた。健斗君はどんな人なのか、どうしてここにいるのか、などなど。とりあえずわかる範囲で答えていた。
さらに、王子様達は異世界へ行く方法を伝えてくれようとしていたけれど、よくわからないことだらけで、よけいに混乱してきた。
そうこうしているうちに、白い浴衣を着た健斗君が現れた。健斗君の視線を両肩に感じる。明るいところでまじまじと見られるのは恥ずかしいけれど仕方がない。彼は私の向かいに座った。
「賢人君、早速だけど、どうすればそっちの世界へ行けるのか、王子様達の説明を一緒に聞いてほしいの。わたしには理解できないことだらけなんだもん」
「了解。これから一緒に行動する訳だし、こっちの説明も聞いてもらわなくちゃな」
それに対して、シン王子が答える。
「私達二人と、こちらの......」
「健斗だ」
「健斗殿が、力を合わせてサーヤ姫を転移させます。......あなたの体ごと、私達の世界へ行ってもらわなくてはならないのです」
「転移?」
どうやらわたしは、本当に異世界へ連れて行かれることになる、らしい。


