異世界巫女修行はじめました~理不尽な現世を飛び出して優秀な呪術師と一緒に異世界で人助けをします~


 テーブルの隅にあったBOXティッシュを、わたしの目の前に置いてくれた。

 数枚取って、涙を拭いて鼻をかむ。わたし、絶対ひどい顔してる。なのに彼は、そんなわたしを見て悲しそうにほほえんでいるから。

 わたしはますます泣けてしまう。

 
 何も聞かないで、ただ黙って向い合わせに座っているだけ。

 それでも、全てを見透かされているような気持ちになってしまう。

 ああ、この人の『見える』っていうのは、やっぱり本物だ。

 きっとすごい霊能力をもっているのはまぎれもない事実で、それを信じるに値する言葉と態度を目の当たりにした。

 健斗君を信じて、違う世界へ行くしかないのなら。

 今より悪い状況にならないことを願って、前へ進んでみようと思った。