異世界巫女修行はじめました~理不尽な現世を飛び出して優秀な呪術師と一緒に異世界で人助けをします~


 人面瘡じゃない健斗君と二人きりなのは、久しぶりのような気がする。布団の上に座るわたしに、健斗君が近づいてきた。隣に座られて、どきどきしてしまう。

「なーに緊張してんの? 今までずっと一緒で、お風呂だって一緒に入った仲だろ?」

 そそそそんなこと言う? ちょっとそこは触れないでいただきたい。

「それとこれとは話が別! わたしは慣れてないの!」

「じゃあ、だんだん慣れていこう。オレは君に危害を加えるような真似はしないから。まずは、今までいっぱいがんばった君へ、ごほうびのいいこいいこ」

 髪の毛をくしゃっとされてから、いっぱいなでなでしてもらった。

「なでなでなんて、何年ぶりかな?」

「結構、うれしいもんだろ? これは、認めてもらった証でもあるからさ」