α様は毒甘な恋がしたい



 「へ~。責任感が強すぎる女って、案外めんどくせーのな」


 そうなんです。

 私は面倒くさい女なんです。

 だからいっそのこと、ポイっと捨ててください。


 芸能人としてお仕事をした時の恨みかな?

 お二人は戒璃くんに、並々ならぬ復讐心をお持ちみたいですけど。

 首を噛まれたその日に捨てられた私なんて、戒璃くんを脅す材料にはなりませんから。


 思ってもいない甘い言葉を、私に振りかけまくっても無駄ですよ。

 私に利用価値なんてありません、絶対に。



 「美心が面倒な女? そうですか? 雷斗」

 「間違いないだろ?」

 「こんなけなげでキュートなお姫様は、他にいないと思いますよ」

 「バカっ! 美心をけなしたわけじゃねーし!」

 「はい?」

 「俺様のハートをここまでザワつかせる女は初めてだっつー、最大級の誉め言葉だ!」

 「フフフ、わかってます」

 「俺様に毒吐くの、ガキの頃からだもんな。カザミは」