α様は毒甘な恋がしたい



 「どうしてそうなるんですか! 雷斗には、もっと危機感を持ってくださいと言ってるんです!」

 「危機感ってなんだよ?!」

 「美心に番がいるとはいえ、美心も私たちも薬を飲んでいるとはいえ、お互いのフェロモンに惑わされない確率はゼロではなくて……」

 「まぁカザミはヘタレだしな」

 「はい?」

 「美心がオメガフェロモンをぶっ放した瞬間に、メロメロにやられそうで心配だわ」

 「私がオメガを襲うなんてことは、絶対にありえません! 野性的で凶暴な雷斗とは違いますから!」

 「何その自信。どっから来るわけ? カザミこそ危機感持てよ!」

 「私はちゃんと理性が働くんです!」

 「どうーだか」

 「脳筋野獣タイプの雷斗の暴走が、私は心配でたまらないんです!」

 「かっちーん。今ので俺様の血管切れた。勢いよくブチって!」


 たっ、大変! 

 血管がブチ切れ?

 それが事実なら『救急車、大至急おねがいします!』の流血案件なのでは?