α様は毒甘な恋がしたい


 「一人で猛獣の部屋に入るのは、危険極まりない行為なんですよ」

 「……はぁ」

 「魔王系のワガママ怪獣と出くわしたら、危険の予知と回避が大事なんです! 生まれた時から猛獣使いをせられてきた私が言うのですから、間違いありません!」


 実の弟を、猛獣認定しているとは……

 なんとも仲のよろしい兄弟で……



 ちょっと引っかかっていた。

 双子と言えど、風弥さんの方がお兄さん。

 それなのになぜ、雷斗さんに敬語を使うのかなって。


 年下の私に対してもそうだし、握手を求めてきた幼稚園くらいの女の子にも敬語対応だったし。

 でもそれって、猛獣が暴れ狂わないよう試行錯誤し続けた風弥さんが習得した、コミュニケーション術なのかもしれないな。



 度が入っていない眼鏡をかけているのは……オシャレ?

 知的なイケメン執事に見えてしまうくらいお似合いです、とても。