α様は毒甘な恋がしたい

 
 「なんでだよ、美心!」

 
 いきなり飛んできた、雷斗さんの不機嫌ボイス。

 なんのこと?と首をかしげながら、腰から上を右にひねる。


 「どうして昨日の夜、勝手に俺様の部屋からいなくなったんだよ!」


 ひぃえ~、そのことですか。


 「俺様が風呂出るまで、ベッドで待ってろって言ったのに!」


 「……そっ、それは」


 「戻ったら美心はいねーし。ソファにぬくもりだけ残していきやがって! どういうことだよ!」



 えりあし長めの金髪を振り乱す雷斗さんが、私の腕にひじを突き刺してきます。

 何回も何回も。

 彼が長い前髪をねじって、後頭部でピン止めをしているからでしょうか?

 目と眉が異常なほど吊り上がってるのが、バッチリ確認できてしまって……怖っ!