α様は毒甘な恋がしたい



 「オマエ以外にいねーわな。俺様の兄貴が務まるヤツ」

 「へ?」

 「ほんと神じゃん。カザミのこと拝ませてもらうわ、全力で」

 「もう~ 雷斗はズルいですね」

 「なにが?」

 「自分に都合のいい時だけ、私をよいしょして」

 「喜んでるくせに」

 「まぁ悪い気はしませんけど。フフフ」



 私を挟んで、2人の間に笑い声が飛び交っているこの状況。

 双子って不思議だなって、つい感心しちゃう。

 喧嘩っ早い。

 でも鎮火もスピーディーなんだもん。



 私は捨て子。

 兄弟もいない。

 劣等種のオメガだってことを、必死に隠して生きている。


 だからかな。

 ものすごく羨ましく思っちゃうんだ。


 いい自分も悪い自分も、思う存分さらけ出せる。

 深い信頼の絆で結ばれている。

 そんな雷斗さんと風弥さんの関係が。