α様は毒甘な恋がしたい


 「ちょっとの意味が分かりますか? そうですか、雷斗にはわかりませんか。あなたは10歳くらいで、脳の成長がストップしてしまいましたからね」

 「はぁ? 今なんつった?」

 「私の声が聞こえなかったんですか? 高3という若さで耳まで退化するとは。可哀そうに」

 「はぁぁぁぁぁぁ?! ふざけるなぁぁぁぁ!! カザミ~~~~~~!!」



 やっやややっ、やめてください!

 私の目の前に上半身を突き出して、手をぶん回しながらの兄弟げんかなんて!


 2人とも怒気が上がりすぎです。

 冷静に! 頭を冷やして!

 挟まれて車のシートに座っている私は、冷や汗を垂らしながらオロオロすることしかできないんですから!


 
 とりあえず車の窓が、外から見えないスモークガラスでよかったぁと溜息フ―。

 でもあることに気づき、血の気が引いてしまいました。