α様は毒甘な恋がしたい


 「カザミはズリぃんだよ」

 「なにがですか?」

 「俺様にはガミガミ怒ってばっかのくせに、美心には声甘くして。俺様のことは睨みつけてくるくせに、美心には微笑んでばっかで」

 「かわいい子は、とことんとんとん甘やかせ!ということわざがあるじゃないですか?」

 「それテストの解答用紙に書いたら、ぜってー大バツくらうやつ」

 「放課後屋敷に帰ったらプロカメラマンを呼んで、美心の写真撮影会をしましょうね~」

 「おっ、いいなそれ! 俺様らも気合い入れてヘアセットして……って。カザミ! 話しすり替えやがった!」

 「だって美心は、お人形みたいで可愛いじゃないですか」

 「言い訳にすらなってねーし!」

 「目がグリグリで。腰まで伸びる黒髪がこんなにサラサラなんですよ」

 「カザミ、美心の髪さわんな!」